これは耳じゃー。口じゃー。鼻じゃー。メージャーは小さい巻き尺。
ミミジャーを買ってきた。本当は、烏賊を買いたかったけれど、無かったので。
ヒメフエダイを方言でミミジャーと言う。
主に夜の船釣りで釣る。
昼も釣れるんだろうけれど、船を持っている友達が誘ってくれるのは仕事が終わってからなので、夜釣りしか選択肢がない。
池間漁港の港口の赤灯台から狩俣に向けてぶち込みで遠投すると陸からも釣れる。
このミミジャーは魚汁にすると得も言われぬ美味な魚。
群れの魚なので、群れに当たると大量に獲れる。
漁師によると、産卵期には、ぱったりと居なくなると言う。
漁師は深場で産卵するので、ポイントが探せないと言う。
当方、そうは思っていない。
どんな魚でも、幼魚の頃は身を隠す場所そして餌のプランクトンが豊富なところを選ぶので、実は浅場で産卵しているのじゃないかと考えている。
上野新里出身の大工が、夕方投網を持って出かけたところ、波打ち際で魚が集団で集会をしてたそうな。
波打ち際なので水深も10cmくらいさあね。
まずがあと投網を投げたところ、持ち上げられないほどの収穫。
必死こいて魚を網から出して、もう一回投げたらまたもや大漁。
これは何かの前触れかも知れないってんで、さっさと魚を回収して帰ってきたと話す。
多分アイゴの産卵が波打ち際なんだろうな。
そして、決まった場所に集まっているんじゃないかと。
島尻のバタラズの入江も黄金週間にはアイゴが集まるし、当方が子供の頃はトビウオが水面を跳ねていた。
先祖が八重山から密輸入して植え付けたマングローブが図らずも入江を恰好な産卵場所にしているんだと思う。
あいつらスマホも地図も持ってないのに、集まる場所を知ってるさあね。
鮭なんて、生まれ故郷の川に帰ってくるから、脳みそにカーナビが仕込まれているんだろうな。大したもんだぜ。
ミミジャーは油が黒くて、馬肉を煮た状態になる。
魚汁にして美味な魚種は沢山いるだろうが、当方的にはトップスリーにランクしている。
夕方にはバーナーで炙って、身を締まらせておいて魚汁を造ろう。
ミミジャーは身が固いので煮崩れしないんだけどな。炙りにしておくと、焼き魚の風味があっていいんだな。